下回り・足回りの点検方法 〜ユーザー車検前の点検・整備〜
ここでは、上からでは見つけることのできない、
エンジンオイル・ミッションオイル・デファレンシャルオイル・トランスファオイル・パワステフルード・冷却水・燃料・ブレーキ液・排気ガスの漏れ、
ホース・パイプの損傷・取り付け状態のチェックをします。
オイル・燃料漏れ
オイル漏れ・水漏れは、にじみ程度(すこし湿っている程度)ならば車検には受かります。
ポトポトしずくが垂れるようなら修理が必要です!
マフラーから排気ガスが漏れている場合、排気音が異常に大きくなったり、
ガス漏れしている部分のまわりにススが付いて黒くなっています。
ガス漏れを確認しやすいですよ。(パイプやマフラーは熱くなるので十分注意してくださいね!)
マニュアルトランスミッション・デファレンシャル・トランスファのオイルの量は、
オイル注入口のボルトを外して行います。
ボルトを外すときは、オイルが少し多めに入っていて、溢れだすことがあるので、ゆっくり様子をみながら外しましょう!
オイルの量は注入口に指の第一関節だけ入れて、指先にオイルが付く程度入っていればOKです!
ミッション・デファレンシャルオイルは、はじめて匂いを嗅ぐとそうとう臭いです!!
指先というのは目安なので、なにかゲージになるようなものを突っ込んで、
測定することをおすすめします!(本当に臭いんですよ。。(笑))
トランスファは4WD車にしか付いていませんし、後輪のデファレンシャルも
4WD車と後輪駆動車にしか付いていません。
クルマによって付いているものが違いますし、使っているオイルにも種類がありますから、
取扱書などで確認しておきましょう!
ダストブーツ・ブッシュ類
ダストブーツはゴムで作られたカバーのことです。
ダストブーツは、ボールジョイント(人間の体にすると関節)、
ドライブシャフト(車輪をまわしているシャフト)のユニバーサルジョイント、
ラック&ピニオンタイプのギヤボックスなどに使われています。
ダストブーツの役わりは、ジョイントの潤滑用グリスを保持すること、
水や異物が入らないようにすることです!
ダストブーツはゴム製ですから、走行距離だけではなく年数によっても劣化して、
パックリと割れることがあります!
こうなると、とうぜん車検には受かりませんから修理が必要です。
車検は、まだまだ先というときでも発見したときは早めに修理しておきましょう。
というのも、ボールジョイントやユニバーサルジョイントは、
なめらかに動くようにグリスで潤滑しています。
ダストブーツが破れると、中のグリスが飛び散り、水や異物が入ります!
それを、そのまま放っておくと、ジョイントが錆びついてハンドルが重くなったり異音がでたりします!
あなたも一度は見たことがありませんか!?
曲がり角を『カタカタカタカタッ』という音をたてて走り去っていくクルマを!
これは、ドライブシャフトのダストブーツが破れたのを放っておいたために
グリスが飛び散り、潤滑効果がなくなってジョイントが傷んでしまったのです!
そうです!!もうおわかりですね!?
ダストブーツが破れていることを早く発見し、早く修理できていれば、
ダストブーツだけの交換で済んだものが、放っておいたために
ジョイントの交換までしなくてはならなくなるのです!!
ドライブシャフトの場合、少しの音ならば、ダストブーツを交換してグリスを詰めなおせば、
走行に支障なく使用できますが、音を出して走っているとちょっぴり恥ずかしいですからね。。
そうなる前に早めに直しておきましょう!
ブッシュ類は衝撃をやわらげるゴム製品で、ショックアブソーバーやスタビライザー、
サスペンションアームなどの取り付け部に付いています。
これも、走行距離や年数によって、すり減ったりヒビ割れてきます。
すり減ってガタつきがあるものや、ひどくヒビ割れてちぎれそうなものは、
車検に受からないので交換しておきましょう!
取り付けの緩み・ガタ・損傷
下回りの仕上げとして、家にあるありったけの工具をもって、目に映るボルト・ナットの緩みを
すべて確認していきましょう。
ボルトを締め付ける方向は、時計とおなじ回転方向ですよ。
あなた 『そんなことは知ってる!!』
私 『失礼しました。。(笑)』
ですが、あくまで緩みの確認ですから、あまり強く締め付けすぎて、ボルトを折らないように気をつけてくださいね。
ボルト・ナットの緩みをチェックしながら、ついでに各ロッド・シャフトのジョイントを
上下、左右に小刻みに動かしてガタの確認、
マフラーを吊っている吊りゴムのガタ、脱落の確認をしておきましょう!
説明がてら別々に書いてきましたが(説明が下手ですみません(笑)。。)、
『下回りのチェック』の項すべてを、このとき同時に行うと効率がよいですよ!
記事を書いた日:2006/10ごろ